12歳の思考の臨界期
私は、3歳児から6歳児用のエンジェルコスモ式知能因子別知能テストを考案しました。
このテスト結果は、コンピューターで瞬時に計算されます。そして、各因子別に数字化されると共に家庭での伸ばし方を示す事ができる仕組みとなっています。
これをプログラマーと共に作り上げたのです。
しかし、小学生になってからの知能の伸びを知るには、校外テストの結果などで推測するしか今まではありませんでした。
知能の土台は、6 歳までに 90%作られるといわれています。
ならば、小学生になってからは、知能因子を土台とした思考力を調べるべきだと考えました。
そこで、小学生用の「思考力テスト」を導入し直営校の生徒さんに実施させて頂きました。
その結果、幼児期の知能指数の傾向とほぼ変わらない結果が出たのです。
その中で、最も顕著に現れたのは空間位置把握能力と言語能力の関係でした。
私は今まで言葉が出るのが遅かったお子さんや、ほぼ出なかったお子さんの研究をしてきました。
その中で言葉が出にくかったお子さんほど、空間位置把握の問題に強いことを知りました。
つまり、言葉が出にくくお友達と遊べず一人遊びの時間が長く、一人で遊べる積み木やレゴブロックなどで遊ぶことが多かったことが一番の良因になったのだと思います。
勿論自宅にブロックや積み木があまりなかったのならば、空間位置把握問題に影響はさほど出なかったと思います。
人間は、五感から情報を脳に送ります。
つまり、赤ちゃんは脳の記憶回路に入れてもらう物事の情報が多ければ多いほど、物ごとに対する理解は深まって行きます。
しかし、情報が少なければ感覚で捉えるだけに終わることが多くなります。
私は、できるものならばルービックキューブの六面をハイスピードで揃えられる人の幼児期を、見てみたいと思っています。
予想では一人遊びの時間が長く、黙々と積み木やレゴブロックなどをしていたのではないかと思っています。
生後より2歳までにできうる限り沢山語りかけ、積み木やレゴブロックなどで充分遊ばせましょう。
3 歳からはレベルアップさせたピタゴラスやレゴブロックと絵本を1人でも読めるぐらいにしましょう。
それだけで、思考力のための良い材料は脳に揃っていくと感じています。
今回の生徒さん方の思考力テスト結果を見て、12歳の思考の臨界期はやはり存在していると感じました。