荒関式ことばの教室 4歳7ヶ月 しん君(仮名)

<症状>
4歳0ヶ月の時つま先立ちと腕をぐるぐる回していた
3歳でオムツは取れていた
1言も言葉が出ていなかった
パニックにすぐなる
医師から自閉症と診断されていた
療育に月2回通っていた

個別指導の1度目は2人目の子がまだ生後5ヶ月でした。
早いもので今回は1歳になっており歩いていました。
ことばが出なくて困っている家族に2人目ができ
上の子をなおすことに時間がさけないままに
時が過ぎていく家族が多いのが現実です。

1回目の指導のときはママにはあまり厳しいことは言わず
しん君のなおし方にとどめました。

本当は『この子生後から半年間ぐらいかなりほっておかれているよね?』
と言いたかったほどです。
この子が生まれたときママは産後ブルーだったようです。
今になってとてもそのときのことを後悔しているようです。

7ヶ月ぶりに会ったしん君の状況は表面上
良くなるどころか悪くなっていました!
これはとても珍しいケースですが
ママと話していくと原因が分かってきました。

4月から幼稚園に行くようになり家庭では絵本とカードを少ししか
できなかったというのです。

良くなった変化は
つま先立ち歩きがなくなっていました。
こちらの言うことはほぼ理解できるようになっていました。
言葉は2個だけ出ていました。

この程度の状況しか出せなかった原因をママは
「お弁当を作り、幼稚園に朝送り出しその後下の子を見ながら
家事をやるだけで精一杯でした。だから、この子の知育と運動まで
あまり手が回りませんでした。」と・・・・

口下手でのんびり屋・・・こういったママの子どもさんに
言葉が出ない子が圧倒的に多いのです。
大人同士だと話せても、子どもには何を話していいのかが
思いつかない方もおいでになられるようです。

勿論そうしたママのお子さんでも普通に育つ子もいます。
しかしそれは脳に何ら微細なダメージを受けて生まれていない子だと思います。

しん君は逆子で帝王切開・・・とくれば条件は揃ってきます。
ポリオは市で受けていました!
ポリオの影響の出ている子の特徴は1歳半ごろまではなん語は出ていた子です。
しん君はなん語もでていなかったそうなので
胎児の時の影響だと思います。

でも!!こうなった原因を挙げたところで
良くなるわけでも有りません。

4歳7ヶ月はなおりきるかどうかの秒読みの年齢に入っています。
今日は毎日継続して知育と運動をやってあげていないママに 渇! をいれました。
内心では、『下の子もやっと1歳になったところだし、
しん君だって原因は胎児のときからだったかもしれないのにごめんね。
だけど、今年が話せるようになる最後のチャンスだからね。』
と、心を鬼にして渇をいれたのでした。



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