幸せな子どもの育み方と東大
私は32年間自分の教室で、2万組の親子を見てきました。
その中でも特に思い出に残る親子が2組います。
1組目は「先生、この子東大にいけますか?!」と、
2歳の男の子を前にお母さんが真顔で何度も言ってこられた親子。
『お母さん。東大にこの子が本気で行きたいと思うようになったなら、
いける日が来るかもしれません。
しかし、今のお母さんの言動を直さなければ東大にたどりつく前にこの子の心が壊れてしまいす!』
と、私はお答えしました。
この親子は男の子が生後3ヶ月の頃お母さんが入院され、
2歳になってやっと一緒に暮らせるようにられたそうです。
私は、この子が2歳3ヶ月の時出会いました。
既に心が壊れ広汎性発達障害の中の小児期崩壊性障害だと思いました。
乳児の知能は、心の発達からなされていきます。
大切な0歳から3歳のときに、大人が関わり方を間違うと2歳で既に心が壊れ身体的成長も遅れがちになるのです。
0歳から3歳児の心を作るとは、親の言動そのものなのです。
常に美しい言動を心がけましょう!!
4歳からは感性を育てることが大切です。
豊かな感性を育てるとは、大人が子どもに素敵な美しい世界観を見せていくことではないでしょうか?
限られた時間の中でも美しい自然や美しい物、美しい言動の人に出会わせ環境を整えていくのが大人の役目ではないでしょうか。
2組目の親子は、実際に東大に合格した女の子とお母さんです。
5歳で初めて出会いました。
今で言う場面緘黙症(外では何も話せなくなるが家では話す心因性からくる脳の障害)でした。
お母さんが「この子は外ではまったく話しませんが、荒関先生には少しお話をするようで驚きました。」
とおっしゃってくださいました。
私は、どんな子どもにも心と脳を見て話すようにしています。
脳を見るとは、後ろに隠れているその子の親子関係です。
脳は怒られて育ったり、夫婦問題や嫁姑問題を見聞きして育っていると萎縮して固まっているように感じるのです。
この女の子のお母さんと、そんなお話をして根本を解決して頂きました。
中学生ぐらいから徐々に友達ともお話ができ、その後無事東大に合格しました。
東大に合格したから幸せになるのではありません。
脳が安心して育まれる環境があることこそが、幸せの根源なのです。